
2009年01月22日
我が国の人材育成(人づくり教育)は、今、転換期にあると考えます。60年に及ぶ戦後教育を総点検し、継続するところは継続し、見直すところは恐れず大胆に見直すことで、かつて世界に通用する人物を多数輩出してきた「教育立国・日本」としての誇りや地位を、これから数十年かけて取り戻していかなければならないと考えます。
政治の視点で、国家に資する人材育成の昨今を考えると、エリート教育と人材登用の限界を認識せざるを得ないと思います。青少年期の学習成績(偏差値)でもってのみ評価され、あとはエスカレーター方式で将来を約束された人たちが国策の決定に強い影響力を与えてきました。戦後教育の転換を図らなければならない理由は、エリートと言われる彼らのつくる政策が国民の意識や現場の実態から乖離し始め、国益や国民生活を大きく損なう事態を引き起こしているからに他なりません。人間や世間を知らない人たちが政策をつくっているところに、今の我が国の悲劇がある、という言葉もあながち的外れとは言えないわけです。
これからの教育を考えていく中で、学習・学問以外の大切なものをいかに教えていくかが極めて重要になってくると認識しております。その大切なものが、倫理観であったり、正義感や人格・人品であったり、公に尽くす意義やそのために自己犠牲を払うことのできる真のエリートとしての資質であったりすると考えます。つまり、戦後教育で一番欠けていた部分に当たります。努力の結果としての学習成績はもちろん尊重しなければなりませんが、それだけでは社会に資する人材にはなれないわけで、そこに人間としての道徳観や日本人としての心の陶冶を加味した教育を確立していかなければならないと認識する次第です。国が、自信や誇りを取り戻していくには、教育こそがその要(かなめ)になることを、今、改めて問わなければなりません。
2008年02月25日
「公教育の再生」を掲げ安倍前総理が立ち上げた教育再生会議ですが、活動期間1年4ヶ月を経て一つの役割を終えました。「教育内容」「教育現場」「教育支援システム」「大学・大学院改革」「社会総がかり」の五大項目の提言から構成される最終報告の冒頭にあるのが、「徳育の教科化」です。第三次報告の中では、徳育の教科化における具体的な取り組みとしまして、偉人伝、古典、物語、芸術、文化などを活用して感動を与える多様な教科書を作るとあります。この試みは、私は決して間違った方向性ではないと思っています。私の出生地は、宮崎県西都市というところなのですが、ここには日本で最大規模の古墳群が存在します。故郷には神話にまつわる史跡が数多くあるのですが、我が国の端緒となる神話を学ぶことも教育に大きな意義をもたらすのではないでしょうか。また、「教育支援システム」の中で、国・教育委員会・学校の責任と権限を明確にするとあります。情報公開に基づく地域に開かれた教育委員会を目指し、行政との連携を図り、子どもの教育に専念できるよう学校の責任体制を確立していくことも大切なことだと考えております。教員免許更新制の導入や「ゆとり教育」の見直しなど提言が具現化したものも少なからずあり、改革の方向性も含めて、私は一定の評価をしております。実効性を担保するため、新たな会議を内閣で設けることを福田総理が同意しましたので、今後の推移を見守っていきたいと思います。
個人的なことではありますが、私の両親はともに元教諭で、教育畑一筋に歩んできた家庭で育ちました。従いまして、「教育」は、私のライフワークとして生涯携わっていきたいテーマでもあります。我が国の将来は、「国家百年の大計」とされる教育に懸かっていると言っても過言ではありません。そのことをしっかりと肝に銘じて行動してまいりたいと存じます。
右松たかひろ

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